やべ、今年入ってから1つも記事書いてない…。
少し前ですが、SONYの昨年11月発売のウォークマン、NW-A105を購入しました。
ただDAPについては、昨年の4月にHiby MusicのR6を購入しています。
その時の記事はこちら。
https://otherworldliness.net/2019/06/hiby-r6-bt/
目次
購入経緯
購入から約1年経ち、なんとR6のバッテリーが完全に摩耗しました。
1年弱か…マジか…と思いましたが、修理に出すのも面倒だし、そもそも出せるのか不明(昨今の情勢とそもそもサポートマニュアルに日本語が入ってない)なので、変に時間を使うのももったいないなと思ったので新しいブツを買うことにしました。
これまで使っていたR6への不満は以下のような感じです。
・バッテリーの保ちが悪い (これは購入した時の記事でも書いています)
・絶妙な厚さ (シリコンカバーを着けるとより嵩張る)
・ファイル転送が遅め (というか、接続が不安定で急に転送作業がフリーズすることがある)
冷静に考えるとこれしかないのですが、バッテリーの状態は本当に満身創痍もいいところで、なんと30分(foobar2000で曲を再生できる時間)しか保ちません。
これでは正直持ち運ぶ意味がないので、また考え始めた次第です。
購入への要件としては前回のR6を買った時と同じで、下記の通りです。
・Android OS搭載
・Android 8.0.0以上 (絵文字への対応の観点から)
・Google Play対応 (Last.fm Scrobblerを何かしらインストールするため)
・大容量のストレージ (microSDXC) に対応できる
・軽い、小さい
・ハイレゾはどうでもいい
その上で、前述のR6への不満をプラスした感じです。
バッテリー、ファイル転送については買ってから何度も使ってみないと分からないので仕方ないのですが。
R6との比較
R6を買ってから意図的にDAPの情報は集めないようにしていました。
が、今回調べてみるとどうやらSONYの定番機に動きがあるじゃない!ということで、NW-100シリーズのスペックをチェックしました。
SONY NW-A105 | Hiby Music R6 | |
OS | Android 9.0.0 | Android 8.1.0 (アップデート後) |
本体ストレージ | 16GB | 32GB |
接続 | USB-Type C (USB2.0) | USB-Type C (USB2.0) |
外部ストレージ | microSDXC ×1 | microSDXC ×1 |
本体サイズ | W 55.9mm × H 98.9mm × D 11mm | W 66mm × H 116mm × D 15mm |
ディスプレイ | 3.6型 HD(1280×720) | 4.2型 HD(1280×768) |
バッテリー | 内蔵型リチウムイオン(詳細不明) | 4000mAh リチウムポリマー電池 |
見たところR6に劣るのは本体ストレージくらい。ストレージについてはNW-A106にすれば32GBになりますが、A105と約7,000円異なると考えるとコスパの面で微妙です。
音楽ファイルは全てmicroSDXCに入れるため、最低限のアプリが入れば問題ない。R6が実際にそんな感じなので確認してみると、1年使った時点でも11GB程度しか使用していなかったので、動作面で問題がなければA105でよいと判断しました。
スペックを調べた時点では実機を全く見たことがなかったので、とりあえず実機の動作を確認したことろ、R6に比べて多少のカクつきはあるものの、不自由するほどではなさそうでした。
軽い、小さい、512GBのmicroSDも使えそう、一番不安だった動作面も思ったよりいい、値段も3万円以下、もうこれでよくね?ということでこいつを買いました。
音質やノイズキャンセリング(アプリ)、デフォルトのプレイヤー部分は一切チェックせず、今のR6よりはとりあえず働いてくれそうだと考えて即断即決でした。
なお、R6はUSB-DACとしても動作させることができるのですが、それは別の製品を持っているので私は使っておらず、考慮の対象になっていません。
使用感について
バッテリー
巷では「バッテリーの保ちが悪い」という評判が多いようですが、30分で電源が落ちるDAPに比べればしっかりと動作しています。
現実的には、1日1回の充電はした方がいいかな、という感じです。寝る前に充電を終え無電源状態にしておき、朝起きると90%程度まで消費しています。そこから1h使って85%程度になり、仕事を終えて帰路でまた使う時に70%台後半、といった消費具合です。
シリーズの前モデルであるNW-A50シリーズが猛烈に長寿バッテリーだった(らしい)ので、それを期待しているユーザの方にはどうしても厳しい評価をされてしまうのかなと思います。
多分、OSをAndroidにしたことで消費電力が増えているのでしょう。
また、Spotifyなど、オンライン環境下で利用すると更にバッテリー消費は増えるかと思います。
私は出先では自分の音楽ファイルばかり聴くのであまりこの点を意識していないのですが、テザリングなどを利用してストリーミング再生する時には更に注意が必要かもしれません。
音質
接続はR6とXDP-100Rを比較した時と同じ、NW-A105 へ Noble Audio Kaiser 10 Universal Black Sparkleの直挿しです。
音源はあえてのmp3ファイル(CBR / 44100Hz / 320kbps / Stereo)です。
また、純正アプリである『音質設定』アプリで「ソースダイレクト」をオンにした(=イコライザー無効)状態で記事を書いています。
全体的にR6と比べて情報量が少ない印象を受けます。また、はっきり言って分離は良くない。
ただ実売で20,000円以上の差があることを考えると、順当と言えると思います。
※R6は既に終息していますが、50,000円を超える価格で販売されていました。
音の傾向としてはとてもフラットな印象を受けます。プレイヤーなので当たり前なのですが、イヤホンやヘッドホンの傾向をそのまま出してくれると思います。
ちなみに、R6は若干低音域が増したような印象を受けるプレイヤーでした。
この記事を書くために先程からR6とNW-A105でひっきりなしに挿し替えて音質を確かめているのですが、ベースラインなどの低音域をしっかり意識しないとどちらで再生しているのか分からないレベルではあると思います。あとは「なんとなくこっちの方がこもっているような気がする」くらい。普段遣いする時は外出先ですし、音質について細かく意識する人はNW-A105ではない、別のモデルを買うでしょう。必要十分だと言えます。
ハイレゾ音源やFLACなどの非可逆圧縮形式のファイルで聴くとまた違った印象を受けるかもしれませんが、そういう用途で私は買っていないので、そういったレビューは別所に上がっているのをお読みいただくのがよいと思います。
動作
WALKMANというか、DAPを音楽を聴く以外の用途で使うことはしません。
Android搭載、Google Play対応により様々なメディアを再生したり、なんならSNSなんかも閲覧できますが、私は使っていないのでそういう目的や用途で使ったレビューを読みたい方は別所をご参照ください。
私は音楽再生アプリに関してはfoobar2000を使用しています。
ハイレゾ音源を再生する上では音質が犠牲になりますが、普段聴いているソースはmp3なので問題ありません。
問題なのは曲数です。ライブラリに数万曲あるので、データベース処理(的ななにか)にCPUやらメモリやらが食われて動作が不安定になってしまっては困ります。
現在、とりあえず1万曲ほど入れて使っていますが、動作が不安定になったり、ストレスが溜まるほど遅くなったといったことはありません。試用した時と同程度に動作しています。
その他
ファイルの転送がいい感じです。
最初に書いたようにR6はファイルの転送中に急に転送が止まり、正常にファイルコピーが終了しないことが頻発していたのですが、NW-A105はそんなことはなく、むしろファイルコピーが非常に速いです。
同じUSB2.0だと思うのですが、このあたりの差は一体なんなんでしょうか。まさかUSBケーブル?
※転送アプリケーションはSONY純正のMusic Centerではなく、Media Monkeyです。R6にはメーカーから提供されている転送用のアプリケーションはありません。
ちょうど今The ChainsmokersのSick Boyを転送していますが、容量にして180MBのアルバムを15秒ほどで転送できています。1秒あたり12MBなので、microSDのclass 10以上は出ている状態です。
DAPのポートがボトルネックになっていないことがわかります。R6は多分この速度の60%くらいしか出ていなかったと思います。
※冷静に考えると、NW-A105が特別速くてすごいというわけではなく、R6のファイル転送が良くないというだけなのですが。
またこれは使う中で気付いたのですが、付属のUSBケーブルでないとOSのアップデートが行えません。市販のUSB-C to Cケーブルで電源と繋いでも(充電はされていますが)、電源と接続されている扱いにならず、アップデートが進行できません。Tipsとしてここに残しておきます。中古品などを購入する場合はご注意ください。
※あくまで私が所持しているケーブルでしか試していないので、ケーブルによってはできるのかもしれません。コンセントに繋いだ場合でもPCに繋いだ場合でも同じように電源接続を要求されましたが、付属のUSB-A to CケーブルでPCに繋いだところ電源接続として認識されました。
まとめ
私達古の音楽オタクたちは(主語がデカい)、ずっとiPod classicのようなDAPを探し求めていました。
iPod classicはハードディスクがそのまんま積まれている今思えばハードコアな製品でしたが、とにかくそれのお陰でたくさん音楽を入れることができました。
それでいて値段は比較的安く、ちょうど25,000円くらいでした。しかも小さく、持ち運びやすかった。音質はちょっといただけませんでしたが。
※また、iPod classicはLast.fm Scrobbleもできたのです。
NW-A105も容量こそ少ないものの、3万円以下の製品です。サイズもいい感じで、音質はiPod classicよりずっといいです。
あとはここに、もう少しだけお金を出して極薄のmicroSDカードを買えば、もう容量に困ることはなくなったと言えるでしょう。
つまり、2019年、ついにiPod classicから乗り換えることができる古の音楽オタク向きなDAPが発売されたと私は考えています。
R6を買った時には、NW-A105はこの世に存在していなかったのです。もうちょい待ちゃよかったのかもしれん。
(少なくとも自分にとって)NW-A50シリーズはAndroidでもなく、USB-Cポートでもなく、意味不明なまでに出来の悪いファイル転送用アプリを使わされるのが嫌で選択肢に入りませんでした。
しかし今、WALKMANは新たにAndroidを搭載することを選び、USB-Cで接続できるようになり、ファイル転送も好きなアプリでできるし、しかも小さくて軽い。待ち望んだ製品とはまさにこのこと。
iPod classicが販売を終えてからもう6年弱も経っている(Wikipedia調べ)のに、まだこの愛すべき骨董品を手放せない方にぜひオススメしたいDAPです。
私も古の iPod classic ユーザーで、microSD で容量増設しようとして参照した別の記事からこっちに来ました。かなり迷っていたのですが、おかげで十数年ぶりに WALKMAN に乗り換えることにしました。
ありがとうございます。
iPod classic… 今までありがとう